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BeRealで進化する最新SNSマーケティング戦略
BeRealとは
BeRealは、2020年にフランスでリリースされ、2022年以降、Z世代を中心に人気が出た画像共有SNSです。
ありのままの日常を共有するというコンセプトで、従来のSNSとは異なる独自の魅力があります。
以下では、BeRealの基本情報や特徴、そして他のSNSとの違いについて詳しく説明します。
BeRealの特徴
BeRealは、日常のありのままの瞬間を共有することを目的とした新しいタイプのSNSです。
毎日1回、予期せぬタイミングで通知が届き、その2分以内に写真を撮影・投稿することが求められます。
投稿時には、スマートフォンの前後のカメラを同時に使用するため、自分の表情と周囲の風景を一枚の写真に収めることができます。
このアプリの大きな特徴は、写真加工やフィルター機能が一切ないこと。
そのため、投稿される写真は全て等身大の瞬間そのものとなり、SNSでよく見られる「映え」を意識した演出を気にする必要がありません。
また、「自分が投稿してはじめて他のユーザーの投稿が閲覧可能になる」という独自のルールにより、誰もが見るだけではなく発信者として参加する活発なコミュニティとなっています。
投稿した写真は24時間後に自動的に消去されるため、気負わずに使えるのも魅力です。
投稿にはコメントやリアクションで反応できるため、気軽にコミュニケーションを楽しむことができます。
このように、BeRealは作り込まれた投稿ではなく、日常をそのまま共有するという独自性で、気軽で親しみやすいと多くのZ世代に支持されています。
時間制限付きの投稿
1日1回、予測できない時間に通知が届きます。
通知から2分以内に写真を投稿する必要があり、投稿しないと他のユーザーの写真を見ることができません。
フィルターや編集機能の排除
フィルターや編集機能は一切ありません。
撮影した写真をそのまま投稿するため、全ての投稿が等身大の瞬間を切り取ったものになります。
外カメラと内カメラの同時撮影
スマートフォンの前後カメラを使うことによって、自分の表情と目の前の風景を同時に記録できます。
他のSNSとの違い
BeRealは、他のSNSとは全く異なる仕組みと目的を持っています。
一番の特徴は、「映え」や「演出」を求めず、日常のリアルな瞬間をそのまま共有する点です。
InstagramやTikTokが華やかで編集された投稿を重視するのに対し、BeRealでは加工なしの自然な投稿を大切にしています。
また、投稿できる時間がランダムに通知される仕組みも独特です。
決められたタイミングで投稿しないといけないため、他のSNSのように好きなときに投稿する自由はありません。
さらに、「自分が投稿しないと他の人の投稿を見られない」というルールによって、ただ受け身で見るだけの使い方を防ぎ、積極的に参加するよう促しています。
加えて、投稿された写真が24時間で消える点も他のSNSとは違います。この機能によって、過去の記録よりも「今この瞬間」の交流を楽しむことができます。
こうした特徴により、BeRealは従来のSNSにはないリアルなコミュニケーションを可能にしているのです。
SNS分析の効果的な方法と実践ガイド
BeRealの使い方
アカウントの設定方法
BeRealの利用を始めるには、アプリのダウンロード後に基本情報を登録します。
電話番号の認証を行い、名前や誕生日、ユーザー名を入力する手順でアカウントを作成しましょう。
ユーザー名は英数字や記号の制限があるため、注意して設定してください。
また、連絡先へのアクセスを許可すると、友達を見つけやすくなりますが、プライバシー設定に注意が必要です。
写真投稿の仕組み
BeRealの投稿は1日1回に限定されており、同じタイムゾーンのユーザーに「BeRealの時間です」という通知が届きます。
通知はランダムな時間に発生しますが、深夜や早朝は除外されていますのでご安心ください。
通知を受け取ったら2分以内に写真を撮影して投稿しましょう。
2分を過ぎても投稿は可能ですが、遅れた時間が表示されます。一方、2分以内に投稿を完了すると、その日にもう1回追加で投稿できるボーナスがもらえます。
写真を撮影し、必要に応じてキャプションを付けるだけで投稿は完了です。
投稿が完了すると、友人の投稿を見ることができたり、リアクションやコメントで交流することができます。
プライベート設定と注意点
BeRealを安全に利用するためには、プライバシー設定の適切な管理と注意点を理解しておくことが重要です。
ここでは、位置情報や個人情報の扱い方、スクリーンショットに関する注意点について解説します。
位置情報の共有について
BeRealでは、写真投稿時に撮影場所を共有する「位置情報共有」機能があります。
初期設定ではオフになっていますが、一度オンにすると手動でオフにするまで位置情報が共有され続けます。
位置情報を共有すると、友達限定の投稿であっても不特定多数の人に撮影場所を知られるリスクがあるため、慎重に判断しましょう。
■設定方法
撮影画面の「位置情報アイコン」をタップします。
iOS:オプションからオンまたはオフを選択。
Android:正確な位置情報を共有するか、オフにするかを選択。
個人情報に配慮する
BeRealでは内カメラと外カメラを同時に使用して写真を撮影するため、意図せず個人情報が写り込む可能性があります。
もし公開すべきでない情報が写り込んでしまった場合でも、投稿後に削除できますが、削除前に他のユーザーがスクリーンショットを撮る可能性もあるため、投稿前の確認が重要です。
■確認事項
- 写真内に住所や連絡先などの情報が含まれていないか。
- 他人の顔やナンバープレートなど、第三者の情報が写っていないか。
スクリーンショットについて
BeRealの投稿は24時間で自動的に削除されますが、スクリーンショットを撮られた場合、その投稿は他人の手元に残り続ける可能性があります。
さらに、他のSNSで拡散されるリスクも否定できません。
BeRealでは、投稿がスクリーンショットされた場合、撮影回数が記録され、投稿者が確認すると誰がスクリーンショットを撮影したのかを特定できます。
不適切な利用を抑止する仕組みはありますが、投稿する際には不適切な内容となっていないか慎重にチェックしましょう。
利用中の環境に注意
BeRealの通知はランダムな時間に届くため、授業中や仕事中に通知が来ることがあります。
これが原因でスマートフォンを触ることが問題視される場面もあるため、利用時の環境に配慮することが大切です。
日常のリアルな瞬間を共有できる一方で、プライバシー管理が重要なSNSです。位置情報や個人情報の管理を徹底し、安全に利用しましょう。
BeRealのユーザー層と人気の理由
BeRealは、特に10代から20代の若者たちに支持されているSNSです。
その理由は、リアルタイム性や気軽なコミュニケーションを重視した仕組みにあります。
ここでは、ユーザー層の特徴とZ世代の間で人気を集めている理由について掘り下げていきます。
ユーザー層の分析
参考:Z世代に人気の「BeReal.(ビーリアル)」って何?その特徴や使い方を解説
BeRealは、特に10代から20代の若い世代、いわゆるZ世代に圧倒的な支持を受けています。
2024年12月時点でのデータによると、全ユーザーの83%をZ世代が占め、10代の利用者が中心となっています。
また、Z世代ユーザーの90%が毎日投稿を行っていることから、日常的に活用されているSNSであることがわかります。
日本国内においては、DAU(1日あたりのアクティブユーザー数)が320万人と世界で最も高い利用率を記録しており、特に日本の若年層での成長が顕著です。
性別に関しては、男性と女性の利用割合がほぼ均等であるため、特定の層に偏らないバランスの良い利用が見られます。
Z世代における人気の秘密
調査によると、写真や動画を投稿するSNSの中で、毎日1回以上投稿している人の割合はBeRealが29.0%と、Instagram(13.4%)やTikTok(9.7%)を大きく上回っています。
また、月に1回以上投稿している人もBeRealが63.4%で最多となり、他のSNSを大きくリードしています。
※株式会社マーケティングアプリケーションズが、2024年4月16日から4月23日の期間に、Z世代(15~25歳)の男女4,252人を対象に「BeReal」を含む複数のSNSに関する調査を実施)
n=4,252人(Z世代 15歳~25歳の男女)
参考:【自主調査】Z世代4252人を対象に「BeReal」を含む複数のSNSについて調査を行いました。
対象者:各SNSを利用していると回答した人(利用していない、知らない 除く)
参考:【自主調査】Z世代4252人を対象に「BeReal」を含む複数のSNSについて調査を行いました。
BeRealが若者の間で人気を集めている理由は、これまでのSNSとは違う新しい使い方にあります。
従来のSNSでは、きれいな写真を投稿したり、「いいね」をたくさんもらったり、フォロワーを増やしたりすることが重要でした。
多くの人が完璧な写真を撮るために時間をかけ、加工して投稿していましたが、この「見せたい自分」を演出する流れは、特に若い世代にストレスを与えていました。
BeRealはこの
問題を解決するため、他のSNSと違った工夫をしています。
- リアルなつながりを重視した仕組み
- ゲーム性のある仕組み
- 利用目的の明確さ
毎日ランダムな時間に全員に通知が届き、2分以内に投稿するルールによって、友達と同じ瞬間を共有する楽しさが生まれ、「急いで投稿しなきゃ」というワクワク感も味わえます。
写真は加工できず、スマートフォンの前後カメラで撮影するため、自分の表情と周りの様子をそのまま記録する「ありのまま」の共有が、投稿へのプレッシャーを減らしています。
また、自分が投稿してはじめて友達の投稿が見られる仕組みで、みんなが積極的に参加するようになっています。投稿は24時間で消えるため、気軽に共有できるのも特徴です。
このように、BeRealは「完璧な投稿」を目指すのではなく、普段の自分をそのまま共有することで、より自然な交流を実現しています。
特に、SNSの見栄え競争に疲れていた若者にとって、BeRealは「素の自分」で楽しめる新しいコミュニケーションの場となっているのです。
BeRealを活用したマーケティング戦略
BeRealはそのリアルさを追求した特性が特徴であり、これを活かしたマーケティングは従来のSNSとは異なるアプローチが求められます。
ここでは、BeRealを活用した具体的な戦略や成功事例、今後の展望について解説します。
BeRealの特性を活かす方法
リアルな日常を共有する投稿
BeRealの「ありのままの瞬間を捉える」という特性を活かし、企業の製品やサービスを自然に紹介するのが効果的です。
例えば、製品開発の裏側や日常の業務風景を共有することで、ブランドの親しみやすさや信頼感を高めることができます。
また、フォロワーに特別感を与える投稿として、製品開発の初期段階やスタッフの日常をタイムリーに配信するのも有効です。
インフルエンサーとの連携
インフルエンサーがリアルな体験を共有することで、ブランドの魅力を自然に広めることも可能です。
特に、ユーザーに共感されやすいシーンで製品を活用する姿を見せることで、プロモーション効果を高めることができるでしょう。
限定キャンペーンの実施
ランダムなタイミングで届く通知を活用し、フォロワー限定のキャンペーンや特典を提供するのもBeRealならではの手法です。
投稿タイミングに合わせたクーポン配布や、新商品のプレビューを公開するなど、リアルタイム性を活かした企画はエンゲージメントの向上につながります。
成功事例の紹介【ファッション業界】
ファッション業界では、BeRealを活用してブランドの「ありのまま」を伝える取り組みが増えています。
例えば、AdidasやPumaは、スタジオでのデザイン会議やサンプルフィッティングの様子、社員が実際に製品を着用している日常のコーディネートなどデザインチームの日常や製品の制作過程をそのままBeRealに投稿しています。
こうした投稿は、ブランドの裏側をユーザーに伝えるだけでなく、製品がどのように生まれ、どのように使われるのかをリアルに体験できる内容となっています。
ユーザーはブランドをより身近に感じ、製品への興味や親しみを持つようになるでしょう。
また、DiorやGlossierなども、社員やモデルが普段どのように製品を使いこなしているかを共有。
これによって、ユーザーが自分の日常にブランドを取り入れるイメージを描きやすくなり、購買意欲やブランドへの共感を高めています。
BeReal特有のリアルタイム性を活かし、飾らない投稿を行うことで、ブランドの人間味を伝え、ユーザーとの信頼関係を深める成功事例として注目されています。
今後のマーケティング展望
BeRealの主なユーザー層であるZ世代や若年層への影響力はさらに拡大すると予想されます。
この世代に特化したマーケティング戦略を展開することで、ブランド認知度を大きく高める可能性があります。
BeReal単独での活用だけでなく、InstagramやTikTokと連携したキャンペーンを行うことで、異なるユーザー層へのリーチも期待できるでしょう。
BeRealの広告機能とその可能性
現状の広告機能
BeRealには現在、公式の広告機能はありません。他のSNSでよく見られる広告枠や宣伝機能は導入されていないため、企業がBeRealを使ってマーケティングを行うことは難しい状況です。
しかし、サービスの継続的な成長のためには、将来的に広告機能が必要になると予想されています。
その際には、BeRealの特徴である「飾らない日常の共有」という価値を損なわないような広告の形が重要になるでしょう。
例えば、企業が日常的な場面や裏側を見せるなど、BeRealの「リアルさ」に合わせた自然な形での広告展開が考えられます。
広告機能が導入される初期段階での参入は、競合が少ないため効果的な可能性があります。
潜在的な広告手法
BeRealでは、「飾らない瞬間を共有する」という特徴を活かした新しい広告手法が注目されています。
例えば、商品の製造工程やスタッフの日常的な業務風景など、企業の裏側をそのまま発信することで親近感を高めたり、インフルエンサーが日常生活の中で自然に製品を使用する様子を共有したりすることで、より説得力のある宣伝が可能になります。
さらに、BeRealの通知に合わせて限定クーポンや特別情報を配信する即時性のあるキャンペーンも効果的でしょう。
このように、従来のような編集された広告ではなく、BeRealの「リアルさ」を保ちながら自然な形で企業とユーザーがつながる新しい広告の在り方が模索されています。
企業の活用事例【フード業界】
Shake Shackなどフード業界の企業は、キッチンでの調理風景や試作メニューの開発過程、社員同士が食事を楽しむ瞬間など、「通常は目にしないリアルなシーン」を投稿しています。
例えば、あるレストランチェーンでは、シェフが新メニューを試作する様子や、採用する食材を選ぶシーン、社内の試食会の一幕をBeRealで共有。
ユーザーに調理や開発のプロセスを間近で感じてもらうことで、ブランドの信頼性と魅力を高めています。
これにより、消費者は単なる料理の提供だけでなく、ブランドのこだわりや情熱に触れることができ、より深い共感を得られるようになっています。
企業がBeRealを活用する際の課題
計画的な投稿の難しさ
BeRealは1日1回ランダムなタイミングで通知が届き、その瞬間に撮影・投稿する仕組みです。
このリアルタイム性はユーザーにとって魅力的な一方、企業にとっては計画的な投稿が難しいという課題になります。
新商品の発表やキャンペーン開始に合わせた投稿をスケジュールすることができず、戦略的なマーケティング展開が制約される場合があります。
そのため、柔軟に対応できる準備や、即時性を活かした価値のあるコンテンツ作成が求められます。
広告色が強いと逆効果
BeRealのユーザーは、加工されていないリアルな瞬間を共有することを求めています。
そのため、広告色が強い投稿は不自然に感じられ、ユーザーからの反感を招く可能性があります。
企業がBeRealで成功するためには、ブランドの裏側やスタッフの日常風景をシェアするなど、親しみやすさを重視した投稿が必要です。
過度な宣伝ではなく、ユーザーに「本物らしさ」を感じてもらえるコンテンツが信頼を築く鍵となります。
効果計測が見えづらい
BeRealは新しいプラットフォームであり、InstagramやFacebookのように高度な分析ツールがまだ整備されていません。
そのため、投稿によるエンゲージメントやマーケティングの効果を正確に測定することが難しい状況です。
「いいね」の数やフォロワー数といった短期的な指標にとらわれすぎず、むしろユーザーとの良好な関係づくりやブランドへの信頼感の醸成など、長期的な視点での成果を重視しましょう。
セキュリティとプライバシーポリシーの懸念
BeRealのリアルタイム投稿では、企業のオフィスや製品開発現場など、機密性の高い情報が意図せず写り込む可能性があります。
また、スタッフや顧客が映り込むことで、プライバシーに関する問題が発生するリスクも考えられます。
投稿前にコンテンツを十分に確認し、情報管理を徹底しましょう。
さらに、プライバシーポリシーに基づいた運用ルールを整備することで、トラブルを未然に防ぐ対策を立てることが重要です。
企業が知っておくべきSNSのリスク管理と炎上対策
まとめ
BeRealを企業が活用する際には、特有の課題を理解し、それに対応する柔軟な戦略を立てることが求められます。
計画性や広告アプローチの調整、効果測定の工夫、そしてセキュリティへの配慮を行うことで、このプラットフォームの可能性を最大限に活かし、新たなユーザー層とのつながりを築くことができるでしょう。
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