BLOGnauraa co. ltd.
SNS採用のメリットと効果的な活用方法
SNSは、求職者が企業について多角的に、そして深く理解するための有効な手段として利用されています。
企業の雰囲気や働く人の様子など、今までは入社してからでないと知ることができませんでしたが、SNSによって事前に情報を得ることができるようになりました。
企業のリアルな姿を伝えることで、ミスマッチを防ぎ、入社後の離職率低下にも繋げることができます。
この記事では、SNS採用について詳しく解説していきますので、ぜひご参考ください。
SNS採用とは
SNS採用とは、企業がソーシャルメディアを活用して人材を採用する方法です。
従来の求人広告や転職サイトに加え、Facebook、Instagram、X(旧Twitter)(旧Twitter)、TikTokといったSNSを活用することで、より幅広い層に自社の魅力を発信し、求職者との接点を増やすことができます。
SNS採用の基本概念
SNS採用では、企業が自社のアカウントを通じて、求人情報を発信したり、企業文化や働く環境をリアルタイムで発信したりします。
求職者は、これらの情報を通じて企業への理解を深め、共感することで応募へと繋がります。
また、SNSのコメント機能やDM機能を活用することで、求職者と直接コミュニケーションを取ることができ、より双方向的な採用活動を行うことが可能です。
SNS採用が注目される理由
JOB総研が発表した「23年卒SNS就活実態調査」によると、7割以上がSNSでインターン・就活関連の情報収集をしていることが分かりました。
参考:https://job-q.me/articles/13462
SNSの中で、最も多く利用されているのはX(旧Twitter)で、続いて、LINE(オープンチャットを含む)、youtube、Instagramとなっています。
このように、年々SNSの利用者数は増加する傾向にあるため、SNS採用に注力する企業も増えてきました。
SNS採用のメリット
SNS採用は、広範な層へのリーチ、コスト効率の改善、企業ブランドの向上など、多くのメリットがあります。
特に、若年層やミドル層の求職者へのアプローチ、企業の魅力的な発信、コスト削減といった点において、従来の採用手法に比べて優位性があります。
広範なリーチと接触機会
SNSは、年齢や性別、興味関心など、多様な属性を持つユーザーが利用しています。
従来の求人広告ではアプローチが難しかった層にも、SNSを通じて情報を届けることができます。
特に、若年層やミドル層など、従来の求人媒体をあまり利用しない層へのアプローチに効果を発揮します。
コスト効率の改善
SNS広告は、従来の求人広告に比べて、比較的低コストで多くの求職者にリーチすることができます。
また、ターゲティング機能を活用することで、特定の属性を持つ求職者にピンポイントで広告を配信することが可能となり、無駄なコストを抑えることができます。
SNS採用は、企業と求職者の距離を縮め、より効率的な採用活動を実現するための新たな手法です。
SNSの特性を活かし、自社の魅力を最大限にアピールすることで優秀な人材の獲得に繋げることができます。
企業ブランドの向上
SNSでは、テキストだけでなく、画像や動画、ライブ配信など、様々な形式で情報を発信することができます。
企業の雰囲気や文化、働く社員の姿などを、よりリアルに伝えることができるため、求職者にとっては、企業のホームページだけでは分からない企業の「顔」を知ることができる貴重な機会となります。
SNS採用のデメリット
SNS採用は、そのメリットの多さから注目を集めていますが、注意すべき点も存在します。
管理と運用コスト
SNSは情報が拡散されやすく、常に新しいコンテンツが求められます。
そのため、企業は、魅力的な求人情報を継続的に発信し、フォロワーとのコミュニケーションを密に行う必要があります。
SNSのアカウントを効果的に運用するためには、専門知識やスキルを持った担当者を据えることが重要です。
投稿内容の企画・作成、コミュニティ運営、応募者対応など多岐にわたる業務のため、新たな人材の確保や外部への委託といったコストが発生することが考えられます。
また、複数のSNSアカウントを運用する場合、それぞれのプラットフォームの特性を理解し、最適なコンテンツを作成しなければならないため、運用負荷は高くなります。
さらに、アルゴリズムの変更や新しい機能の追加など、SNSの環境は常に変化しているため、それに合わせて運用方法を調整していかなければなりません。
情報の信憑性の確保
SNSは、誰でも気軽に情報発信できるプラットフォームであり、匿名での書き込みも可能です。
そのため、企業の評判を傷つけたり、採用活動に悪影響を及ぼすような情報が拡散されるリスクがあります。
例えば、従業員がSNS上で企業に対して不満を漏らしたり、競合他社が自社のことを誹謗中傷したりするといったケースが考えられます。
このようなネガティブな情報が拡散されると、企業のイメージが悪化し、求職者からの信頼を失う可能性があります。
また、SNS上で拡散される情報の中には、事実と異なる情報や、過度に誇張された情報が含まれている場合もあります。
このような情報が拡散されると、企業の採用活動に混乱が生じたり、誤った情報に基づいて応募者が集まってしまう可能性があります。
SNS採用の具体的な活用方法
SNS採用を成功させるためには、アカウントの運用方法、投稿内容、求職者とのコミュニケーションの3つの要素を効果的に組み合わせることが重要です。
SNSの特性を理解し、自社の採用目標に合わせた戦略を立て、継続的に運用していくことで、より多くの優秀な人材と出会うことができます。
3つのポイントについて、詳しく解説していきます。
アカウントの運用方法
SNS採用では、企業のイメージや求める人物像を効果的に伝えるために、アカウントの運用方法が非常に重要です。
まず、採用専用のアカウントを作成し、企業の公式アカウントとは区別することで、求職者への訴求力を高めることができます。
次に、ターゲットとする求職者が多く利用しているSNSプラットフォームを選定し、それぞれのプラットフォームに合わせた投稿内容やデザインを作成します。
企業の規模や業種、採用したい職種によって、最適なSNSプラットフォームは異なります。
例えば、若年層の採用を強化したい場合は、InstagramやTikTokといった視覚的なコンテンツが強いプラットフォームが有効です。
一方、専門性の高い職種の場合には、LinkedInのようなビジネス特化型のプラットフォームが適している場合があります。
投稿内容と頻度の管理
投稿内容としては、求人情報はもちろんのこと、企業の文化や働く環境、社員インタビュー、イベント情報など、多様なコンテンツを発信することで求職者の興味を引き、企業への理解を深めることができます。
投稿の頻度も、採用活動の成功を左右する重要な要素です。
頻繁に投稿することで、求職者の目に触れる機会を増やし、企業への関心を高めることができます。
しかし、あまりにも頻繁な投稿は逆効果になる場合もあるため、投稿内容の質を保ちながら、適切な頻度で投稿することが大切です。
求職者とのコミュニケーション
SNSは、企業と求職者が直接コミュニケーションを取ることができる場です。
コメントやDM(ダイレクトメッセージ)など、積極的に求職者からの質問や意見に返信することで、企業への信頼感を高めることができます。
また、ライブ配信やQ&Aセッションなどを開催し、リアルタイムで求職者と交流することも効果的です。
Xでの成功事例の紹介
事例1: テレビ東京 新卒採用
Xアカウント:https://x.com/tx_recruit
テレビ東京は、X(旧Twitter)を効果的に活用し、新卒採用を成功させています。
X上で自社の魅力を伝えるために、社員インタビューのほか、インターンや会社説明会・アナウンスセミナーなどイベント告知を積極的に発信しています。
事例2: SBCメディカルグループ(湘南美容クリニック) 新卒採用担当【公 式】
Xアカウント:https://x.com/SBC_shinsotsu
SBCメディカルグループは、X上で新卒採用担当の公式アカウントを開設し、求職者とのコミュニケーションを強化しています。
また、ハッシュタグを活用し、求職者の不安や疑問を解消できるよう工夫しています。
SBCメディカルグループのXアカウントは、美容業界に興味を持つ学生を中心に、多くのフォロワーを獲得しており、効果的な採用活動に繋がっています。
Instagramでの成功事例の紹介
事例1: 全研本社株式会社
Instagramアカウント:https://www.instagram.com/zenken.saiyou/
全研本社株式会社は、Instagramを活用した採用活動で大きな成果を上げています。
自社の魅力を視覚的に訴求するため、社員の日常やオフィス環境、社内イベントなどを中心に積極的に投稿しています。
事例2:コクヨ新卒採用
Instagramアカウント:https://www.instagram.com/kokuyoshinsotsu_recruit/
コクヨは、就活情報だけでなく、先輩社員の1日のリアルな仕事の様子やノウハウを発信しています。
また、インスタライブや交流会など、求職者とのリアルタイムなコミュニケーションも積極的に図っています。
投稿は、デザイン性の高いビジュアルと共感性の高いメッセージで構成されており、若年層の目に留まりやすいアカウントを意識しています。
YouTubeでの成功事例の紹介
事例1: サイバーエージェント新卒採用
YouTubeアカウント:https://www.youtube.com/@ca_recruit_info
サイバーエージェントは新卒採用において、YouTubeを活用したSNS採用を行い、成功を収めています。
YouTubeチャンネルを通じて、職種別の社員紹介や就職活動に役立つ情報を提供することによって、求職者に企業の魅力や社員の実際の声を伝えることができ、親近感を持たせることができました。
事例2:Welcome! エン・ジャパン
YouTubeアカウント:https://www.youtube.com/@welcome_en
エン・ジャパンはYouTubeチャンネルを通じて、社内のカルチャーや働く人々の様子を紹介する動画を隔週で更新しており、求職者に対して企業のカルチャーを伝える努力をしています。
さらに、公式noteや社内報を通じて、社員インタビューや制度紹介などの情報を発信し、エン・ジャパンで働くことに興味を持つ人々に有益な情報を提供しています。
TikTokでの成功事例の紹介
事例1: 三和交通株式会社
TikTokアカウント:https://www.tiktok.com/@sanwakotsu
三和交通株式会社は、TikTokを活用した採用活動で成功を収めています。
取締役部長が「踊るおじさん」としてダンス動画を投稿したところ、「かわいい」「癒やされる」と話題になり、企業アカウントの認知度を大きく高めました。
このユニークなアプローチにより、TikTokを通じて社風に魅力を感じた求職者が中途採用に応募するケースも出てきています。
三和交通は、TikTokでの採用活動を通じて、企業の親しみやすさや社内の雰囲気を効果的にアピールし、若手人材の確保に成功しています。
事例2:株式会社DYM
TikTokアカウント:https://www.tiktok.com/@dym.official
DYMは「会社の同期が可愛すぎる」というキャッチコピーを用い、女性社員を前面に押し出したショート動画を発信しています。
女性社員が質問に答える形式で、企業の魅力を効果的に伝え、若い世代の求職者からの応募を促進しています。
SNS採用の導入手順
SNS採用を成功させるためには、目的を明確にし、ターゲットを絞り込み、適切なSNS媒体を選定し、魅力的なコンテンツを計画的に発信することが重要です。
導入手順に沿って解説していきます。
目的の設定とターゲットの決定
SNS採用を始める上で、まず明確にするべきは、どのような人材を採用したいかという目的です。
単に「人材を多く集めたい」という漠然とした目的ではなく、具体的なスキルや経験、企業文化に合う人物像を明確にする必要があります。
次に、ターゲットとする求職者の属性を具体的に定めましょう。
年齢層、業界経験、スキルレベル、興味関心など、多角的な視点からターゲットを絞り込むことで、より効果的な採用活動が可能です。
適切なSNS媒体の選定
目的とターゲットが定まったら、次にどのSNSを活用するかを決定します。
視覚的なコンテンツが重視され、若年層に人気。 | |
X(旧Twitter) | 情報拡散力が高く、リアルタイムなコミュニケーションが取りやすい。 |
幅広い層に利用されており、企業の公式アカウントとして利用しやすい。 | |
ビジネスパーソン向けのSNSで、キャリア志向の高い人材にアプローチできる。 |
各SNSの特性を理解し、自社の採用活動に最適な媒体を選びましょう。
コンテンツの計画と投稿スケジュール
採用したい人材に響くような魅力的なコンテンツを計画しましょう。
企業の文化、仕事内容、社員インタビューなど、求職者が知りたい情報を分かりやすく、かつ視覚的に訴求力のある形で発信することが大切です。
また、投稿スケジュールを立て、定期的にコンテンツを投稿する計画を立てましょう。
不定期な投稿では、フォロワーの目に触れる機会が減ってしまうため、継続的な発信が重要です。
リファラル採用とSNSの関係
SNSを活用したリファラル採用は、企業と求職者を繋ぐ新しい手法として注目されています。
社員のエンゲージメントを高め、紹介しやすい環境を作ることで、より多くの優秀な人材を確保することができます。
リファラル採用を行ううえで、以下のポイントを意識してみましょう。
リファラル採用の基本
リファラル採用とは、企業の既存社員の紹介によって新たな人材を採用する方法です。
社員が自らのネットワークを通じて、企業に適した人材を紹介することで、ミスマッチを防ぎ、入社後の定着率向上に繋がると期待されています。
リファラル採用は、社員のエンゲージメントを高め、企業への帰属意識を向上させる効果も期待できます。
また、紹介した社員と入社した社員の両方にインセンティブを提供することで、さらなる採用活動の活性化を図ることも可能です。
SNSを活用したリファラル採用の方法
SNSは、リファラル採用を効率的に行う上で非常に有効なツールです。
社員が自身のSNSアカウントで企業の求人情報をシェアしたり、紹介制度について発信したりすることで、より多くの人に情報を届けることができます。
社員のエンゲージメントを高める
企業のSNSアカウントで、リファラル採用に関する情報を発信し、社員のエンゲージメントを高めます。
紹介制度の詳細や、紹介した社員へのインセンティブなどを分かりやすく伝えることで、社員の参加意欲を高めることができます。
紹介しやすい環境を作る
社員が簡単に友人を紹介できるような仕組みを構築しましょう。
専用の応募フォームを用意したり、紹介用のハッシュタグを作成したりすることで、社員が気軽に紹介活動に参加できる環境を作ります。
また、社員同士がSNS上で交流できるような場を設けることで、社内のコミュニケーションが活性化され、リファラル採用を促進する環境になっていきます。
紹介された候補者とのコミュニケーション
紹介された候補者との連絡手段として、SNSを活用します。
DMやチャット機能を使って、候補者とのやり取りをスムーズに行うことができます。
企業の魅力を発信
企業のSNSアカウントで、魅力的なコンテンツを発信することで、紹介された候補者に企業への興味関心を抱かせます。
社員の生の声や、企業のビジョンなどを発信することで、候補者が企業のイメージを具体的に掴めるようにします。
まとめ
SNS採用は、企業にとって大きなメリットをもたらす一方で、管理や運用の手間、炎上リスクといった課題もあります。課題を克服するためには、SNSの特性を理解し、適切な対策を講じることが重要です。
例えば、SNS運用に関する専門的な知識を持つ人材を育成したり、外部の専門企業に委託したりすることが考えられます。
また、定期的にSNSの状況をモニタリングし、迅速に対応できる体制を整えておくことも重要です。
株式会社ナウラでは、SNS × PR × Webマーケティングを掛け合わせた戦略的なコンサルティングをご提案いたします。
アカウント運用、コンテンツ制作、ユーザー分析など、SNS採用を始めたい、見直したい企業様はお気軽に弊社にご相談ください。