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2024年6月24日Instagram運用の成功法則と実践テクニック

株式会社ナウラでは、創業時からInstagram運用に力を入れてきました。
美容業界のクライアントも多いということもあり、Instagramでの情報発信はホームページでの集客と同じくらいにプライオリティの高いメディアであり、認知拡大だけではなく集客のためのツールでもあります。
ただの情報発信だけではなく集客に繋がるまでの運用ノウハウを解説いたします。

はじめに:Instagram運用の重要性

2022年時点でスマートフォンの国内普及率が79.7%であり、年代別にみても20〜49歳では100%以上で、1人1台以上保有している状況です。
スマートフォンの利用率が上がると比例してSNSの利用率も高くなっており、なかでも国内のInstagram利用率は49%と主要SNSメディアで3位という位置付けになっています。
多くの企業がブランドの認知度向上や顧客との関係構築、販売の促進のために利用しています。
年齢にかかわらず消費者が「買う」「行く」「食べる」などの消費行動を起こす起点の1つとしてInstagram内での検索をしています。
Instagramを効果的に利用することは、売り上げ増加につながり、ビジネスの成果に直結すると言っても過言ではなくなりました。

第1章:Instagram運用の基本戦略

Instagramを使って効果的に情報発信を行うために事前に知っておく必要のある6項目をわかりやすくご紹介します。

プロアカウントへの切り替え

運用を委託された際に個人アカウントのまま運用していたというケースがあります。出稿するのに大きな支障はありませんが、ビジネスで利用するのであればアカウントを切り替えておいたほうがよいと思います。

プロアカウントの種類は「ビジネス」と「クリエイター」に分かれており、企業での運用は「ビジネス」を推奨します。

個人アカウントとプロアカウントの違いとしては

①インサイトの閲覧
②プロフィールに企業情報を掲載できる
③広告出稿

Instagramをマーケティング目的で使用するのであれば、プロアカウントへの切り替えは必須となります。

①のインサイトツールはMeta社が無料で提供しており、インプレッション数・リーチ数・クリック数・フォロワーアクティビティなどのユーザー行動の数値が確認できます。

また、Instagram広告は比較的低単価で認知拡大することができますので、ゆくゆく広告出稿をしておきたいと思われている方は、プロアカウントにしておくことをおすすめいたします。

Instagramとビジネスの関係性

Instagramとビジネスの関係性

Instagramは、可愛くてオシャレな写真を投稿すればいい。いわゆる「映え(フォトジェニック)」を発信するツールと思われがちですが、2017年に流行語大賞にも選ばれた『インスタ映え』という言葉は、すでに使っている人がいるのだろうか?というくらい聞かれなくなりました。

綺麗でオシャレな写真が悪いのでは決してなく、その裏に潜む「写真を撮るためだけの涙ぐましい努力」「さぁ〜いいね!や保存をしてちょうだい」と投稿の裏にある邪な欲望が見えてしまうことが閲覧者を萎えさせ、もう見たくないなという感情に繋がっているのではないでしょうか。

では、Instagramユーザーはどんな投稿に期待しているのか?
それは

①フォロワーが必要な情報が過不足なく届けられている
②困っている人が問題解決できる

プロアカウントであれば、自社のサービスや商品の紹介だけではなく、専門家だからこそ知っている豆知識や自社のサービスや商品のアレンジした使い方など、思わず唸ってしまうような発信が重要です。

たとえば、化粧品会社であれば
①口紅がほしいフォロワーさんへ、使用感や色味を工夫して伝えることは大前提。
落ちない口紅であれば、擦ったり食事をしたあと、どのくらい落ちるのかやメイク落としでしか落とせないのか、商品のメリットだけを強く伝えるのではなく買ったらどうせ気づかれてしまうことなのであれば事前にリスクなどを正直に伝えた方が好感がもてる。

②どうしても落ちない口紅だと荒れてしまう方に対して、ほかの口紅を重ねて使うと荒れづらい。落ちない口紅がより落ちないために「●分放置して、重ねてつけると落ちない」など商品をよりよく使ってもらえるための情報を発信すると実際に買った消費者が自分なりの使い方などを改めて発信してくれることもあります。

適切なイメージと共感を呼ぶコンテンツを通じて、企業とユーザー・ユーザーとユーザーの好意的なコミュニケーションが生まれ、ブランドの個性と価値をさらに高めることができます。

運用目標の設定とコンセプト設計

Instagram運用の成功への第一歩は、明確な目標設定です。
Instagramで何を達成したいのか、その目標を達成するための具体的な戦略を立てるためのコンセプト設計がとても重要になってきます。

突然ですが、質問です。
「あなたが運用しているアカウントの概要を一言で教えてください」

この質問は結構難しいですよね。一言で?ってなります。
ただし、この質問にスムーズに答えられないと途中で運用方針がブレる可能性があるので、事前に落とし込んでおくとよいと思います。

・Instagramの運用で困っている人がこのアカウントを見ると問題が解決するアカウントです。

 →もう一息です。
これではいかがでしょうか

・Instagramのフォロワーが全く増えないアカウント運用担当者が見ると、フォロワーが増えるようになるアカウント

ここまで考えたら、詳細を詰めていきます。

①このアカウントをフォローするペルソナは?
 →20代女性。だけでは足りません。この女性はどの駅に住んでいてどんな会社で働いていて、土日は何をしているのか。一人暮らしか実家暮らしか。彼氏はいるのか。より詳細に人物像を落とし込みます。

②このアカウントでの目標は?
 →フォロワー獲得なのか、サービスを購入してもらうのか
  こちらももっと具体的にしておくとよいと思います。
フォロワー獲得●●●件

①〜②が決まったら、あとは
・トンマナ
・投稿頻度(フィード・ストーリーズ・リールそれぞれ)

投稿の方針については、競合他社で着実に成長しているアカウントがあれば、フォローして定点観測(ベンチマーク)をして、真似をしてみることも1つの戦略です。

第2章:アカウント設計のポイント

第1章で決めた目標とコンセプトをもとにアカウントの設計をしていきます。

プロフィールの最適化

運用のアドバイスをする中で、プロフィールを全く更新していないという運用者にお会いすることがあります。

プロフィールの重要性を必ず説明するのですが、自分自身がアカウントをフォローする時にプロフィールを見ませんか?
どんな人が発信しているんだろう?偽アカウントじゃないよね?など。フォローをする・しないの判断材料がプロフィールです。
プロフィール欄には下記の項目があります。

・プロフィール写真(アイコン画像)
・名前
・ユーザーネーム
・リンク
・自己紹介文

ひとつずつ解説していきます。

・プロフィール写真(アイコン画像)
→アカウントを視覚的に理解してもらえるようなアイコンや目を惹くような写真がいいです。
季節に合わせて変更するなどの運用も好まれ、クリスマスに自社キャラクターにサンタ帽を被らせたり、4月1日のエイプリルフールになるとアイコンの差し替えだけでYahooニュースに取り上げられた、なんてケースもあります。

・名前
→会社名やブランド名、このアカウントではどんな内容を発信しているのかがわかる名前にしましょう。
アパレルの場合は商品紹介アカウントなのか、スタッフのコーディネートを紹介するアカウントなのかが一目でわかるような内容がよいです。

例:ブランド名|オンラインカタログアカウント
  ブランド名|毎日20時スタッフコーデを発信!

尚、名前は14日以内に2回まで変更が可能です。
短い期間で何度も変更しようとすると、制限がかかり変更できなくなるため、事前にしっかりと考案するようにしましょう。

・ユーザーネーム
→小文字アルファベット表記になります。
社名やブランド名にプラスして公式のアカウントであれば「official」などをつけるとよりわかりやすくなります。

30文字以内で設定ができ、アルファベットの他には「.」「_」の記号が使えます。
「official」をつける場合、名前_officialのように真ん中で区切ると見やすくなるので、上手に活用しましょう。

・リンク
→プロフィールに掲載できるURLは5つまでです。ただし、5つ入力しても1つだけ表示されます。残りの4つのURLはタップすると全て表示されるようになっています。
ホームページやYoutubeなどの外部リンクを貼ることができますが、1番上に表示されるURLは目標を達成するためにユーザーがどのような行動をしてもらいたいかを設計して登録する必要があります。
たとえば、商品の売り上げをあげたいのであれば、ブランドサイトのURLよりもECサイトのURLを一番上に表示させるなどユーザー導線を考えて設置する必要があります。

複数のリンクを設定したいのであれば、無料で数種類のSNSのリンクを1ページにまとめられるLitLinkやLinkTreeなどを導入する企業も増えています。

・自己紹介文
→もっとも重要なのが、自己紹介文です。
 150文字まで登録が可能。ただし、表示の制限があり機種によって3〜4行目までが最初から表示されており、残りは省略されて「続きを読む」で隠れてしまいます。したがって、重要なのは最初の3行目までです。

・このアカウントは何を発信しているのか
・このアカウントをフォローするとどんなよいことがあるのか

をこの3行で訴求しましょう。ここで興味を持ってもらえれば「続きを読む」をタップしてもらえますし、この3行に共感したのならフォローもしてくれます。

プロフィールはアカウントの名刺です。運用しながらブラッシュアップしていきましょう。

コンテンツの統一感とトンマナ管理

Instagramにおいてコンテンツの統一感はとても重要です。
色調、フォント、画像スタイルに一貫性を持たせるということは、サービスや商品のブランディングを行ううえで視覚的に世界観を伝えることができます。
また、発見タブやハッシュタグ検索により、フォロワー以外のユーザーの目にも触れます。
この「まだフォローをしていない」ユーザーへもしっかりとサービス・商品のブランドイメージを伝えるためには、ブレないコンテンツで世界観に共感してもらう必要があります。

アカウントのホーム画面では、そのアカウントの投稿が新しいものから3列に並んで表示されます。投稿のたびにデザインやイメージがまったく違う画像が並んでいたらどうでしょうか?
「このアカウントは何を発信しているアカウントなの?」と迷いませんか。
このようなアカウントが「おすすめ」で表示され、プロフィールまで飛んでくれたとしてもフォローまではしないと思います。
コンテンツのトンマナを揃えアカウントに一貫性を持たせることのメリットは

・サービスや商品のコンセプトを理解してもらいやすい
・ユーザーの記憶に残りやすい
・複数人で運用していてもブレない(工数削減)

コンテンツの方針などのすり合わせをする時間が必要なくなり、社内の運用コストも削減できるというメリットもありますので、運用を始める前にはしっかりと決めておきましょう。

また、Instagramでは、気に入っている投稿をプロフィールのトップに「固定」できる機能があります。
アカウントの世界観やブランドイメージが伝わりやすい投稿がある場合は、固定することでユーザーにアカウントの発信内容が伝わりやすくなるため、積極的に活用しましょう。

<参考>
トンマナとは、トーン(tone=色)&マナー(manner=様式)の略。
デザインやスタイル、文言や表記に一貫性を持たせるためのルールのことを指します。トンマナを統一することで、ブランドイメージや世界観を顧客へ視覚的に伝えることができます。

第3章:コンテンツ制作と投稿戦略

第3章:コンテンツ制作と投稿戦略

コンテンツの制作はもっとも重要な要素ですが、そのコンテンツをどのように発信していくのかという投稿戦略も必要不可欠になります。

魅力的なコンテンツの作り方

多くのユーザーが日々コンテンツを投稿している中で、企業のアカウントが自社のコンテンツを目立たせ、多くの人の目に触れさせることはますます難しくなっていきます。
では、ユーザーを惹きつけるコンテンツとは?

・ユーザーの求める情報を発信している
・困っている人が問題解決できる
・新しくて正しい情報

魅力的なコンテンツとは、企業側が一方的な情報を垂れ流していることではなく、ユーザーにとって有益だと思えるコンテンツのことだと言えます。
ユーザーの利益につながる情報発信であるからこそ、フォロワーになり自社のファンになり進んで、自社の商品を購入してくれるようになります。

ハッシュタグとタグ付けの効果的な使い方

ハッシュタグとは、キーワードの頭に「#」マークをつけて検索しやすくするためのラベルのような役割をします。

この投稿は「#●●」について発信しています!と分類するためにも使われます。
ハッシュタグは、フィード投稿の場合は30個、ストーリーズ投稿の場合は10個と上限があり、投稿の内容と関係のないハッシュタグをつけるとMeta側での評価を下げることになりますので、ハッシュタグは投稿に関連するものを選定して投稿するようにしましょう。

例えば、アパレル企業のアカウントで、「LOVE」とプリントされた春の新作Tシャツを投稿するとします。
ここで適切なハッシュタグは、「#春服」「#Tシャツ」「#春コーデ」など写真との親和性が高いものになり、決してTシャツに書かれた「#LOVE」ではありません。
また、「#fashion」などはあまりにも一般的で競争率が高く、ターゲットに届きにくいです。

少し前までは、トレンドのハッシュタグをつけるとリーチ数があがる、フォロワー数が増えるなどと言われていましたが、そんなことはないのでお気をつけください。
「ハッシュタグをつけることに意味ないじゃん。つけるのやめよう」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。
興味関心があり、色々な人の情報がほしいと思う時には、やはりハッシュタグで検索をします。
そのため、自社のアカウントを知らない人の目に触れるチャンスでもあるので、ハッシュタグは適切な数と内容でつけると運用のうえでも効果的です。
Meta社がクリエーター向けに提供しているアカウントで明言しているのですが、適正数は3~5個を推奨されています。

また、いままではキャプション内の一番下に並べて投稿していましたが、最近では文章の中にハッシュタグを入れて投稿するアカウントをよく目にするようになりました。
文中にハッシュタグを入れるメリットとしては

・色が変わるので強調できる
・関連性のあるハッシュタグであることがわかる

フォロワーとしては、詳しく知りたい!と思ったときにキャプションの下に並んでいるハッシュタグを探す手間が省け、すぐに発見タブに遷移できるのは助かりますね。

そのほか、「独自ハッシュタグ」を生成する動きが主流になりつつあります。
「#春服」というハッシュタグはボリューム数が多く埋もれやすいですが、「#(ブランド名)の2024春服」という独自のハッシュタグを作って投稿すれば、自社の投稿だけが表示され、ユーザーにとっても必要な情報だけを収集しやすくなります。

独自ハッシュタグはキャンペーンでも活用されるケースがあります。
例えば「#(ブランド名)の2024春服」のハッシュタグをつけてコーデを投稿してくれたフォロワーへ抽選でプレゼントするような仕組みです。
投稿をしてくれたフォロワーのフォロワーが、あまり見慣れないハッシュタグに興味を示すケースもあり、ユーザーが発信する企業やサービス情報を含むコンテンツ、通称UGC(User Generated Content)投稿を活発化させるきっかけにもなります。

エンゲージメントを促す投稿テクニック

エンゲージメントとは、ユーザーが投稿に対し反応した「いいね」「保存」「コメント」「シェア」のこと。

Instagramでの評価を上げるためには、ユーザーが積極的に参加したくなるような投稿をしなくてはいけません。
アンケート機能で質問を投げかけたり、コメントで反応を促したり、一方的な投稿だけではなく投稿することで生まれる双方向のコミュニケーション(インタラクション)をInstagramは大事にしています。

そのため、Instagramは独自の評価システム「アルゴリズム」と呼ばれる仕組みでアカウントとユーザーの親密度を判断しアカウントを評価しています。
評価の高いアカウントほど、露出が増えます。露出が増えるとフォロワーも増えるという流れになっています。

「保存すればあとから簡単に見返せる!」「アンケート投稿で多かった内容を次回特集!」など、ユーザーにとってアクションを起こすことによるメリットを伝えるコンテンツ作りを意識しましょう。
エンゲージメント比率を算出することもできます。まずは前項でお伝えしたMeta社が無料で提供しているインサイトで数値を追っていきましょう。

第4章:アルゴリズムとリーチの拡大

第4章:アルゴリズムとリーチの拡大

ある程度フォロワーが増えた段階で考慮しなくてはいけないのが、Instagramのアルゴリズムです。
Instagramのアルゴリズムは、Meta社がInstagramのユーザーエクスペリエンスを最適化するための仕組みです。

Instagramにおけるユーザーの満足度の指標はパーソナライゼーションで、ユーザー毎に興味関心や直感的な好みなどを個別に出しわけしています。
ユーザーの行動パターンや思考をMeta社では条件付けを行いシグナルに基づきフィード・ストーリーズ・リール・発見タブの表示の優先度を決めています。

アルゴリズムを正しく理解し運用することで、表示回数が大幅に増え認知拡大が狙えます。

アルゴリズムの仕組み

2024年5月時点でのアルゴリズムは、配信面(フィード・ストーリーズ・リール・関連タブ)で若干の差異はありますが、Instagramのミッションの「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」にあるよう親密度が重要となります。

以下のような主要なシグナルに基づいてフィード、ストーリーズ、リール、発見タブでの表示内容を決定します。

1. フィードとストーリーズのアルゴリズム
フィードやストーリーズは、基本的にフォロワーに表示されるようになっています。
表示の順序は、ユーザーが興味関心を持つコンテンツを優先するように設計されています。
以下の要素が重視されます。

◎エンゲージメントの履歴
・いいね!やコメント、シェアなどのユーザーのアクティビティ:ユーザーがどのアカウントの投稿に多くの反応を示しているかが重要です。
・ダイレクトメッセージ:メッセージのやり取りが頻繁なアカウントの投稿が優先されます。

◎投稿の情報
・投稿の新鮮さ:新しい投稿ほど優先されます。
・投稿のタイプ:ユーザーがどのタイプの投稿(写真、動画、リールなど)に興味を示しているかが考慮されます。

◎ユーザーのアクティビティ
・インタラクションの種類:ユーザーがどの投稿に反応しているか(いいね、コメント、シェア)を考慮します。
・閲覧時間:どの投稿にどれだけの時間を費やしているかも影響します。

2. リールのアルゴリズム
リールのアルゴリズムは、特にエンターテインメント性や短時間でのインパクトを重視しています。以下の要素が重要です。

◎エンゲージメント:視聴、いいね、コメント、シェアの頻度。
◎閲覧完了率:ユーザーがリールを最後まで見たかどうか。
◎リプレイ率:ユーザーがリールを再度視聴したかどうか。

リールはいままで多くのフォロワーがいるアカウントが有利でしたが、2024年4月30日に公式発表されたアルゴリズム変更では、フォロワーが少なくても視聴時間・エンゲージメントのスコアによりリーチが広がる仕様に変わりました。
投稿カテゴリに興味関心のあるユーザー(フォロワー内外関係なく)へ一定数表示させ、その反応次第で大きく拡散されていくというTikTokアルゴリズムと同等の機能へ仕様変更されました。

3. 発見タブのアルゴリズム
発見タブは、新しいアカウントやコンテンツを発見するための場所です。アルゴリズムは以下の要素に基づいてコンテンツを選びます。

◎ユーザーの過去のアクティビティ:いいね、コメント、保存した投稿など。
◎類似アカウント:フォローしているアカウントに似たコンテンツ。
◎トレンド:現在流行しているコンテンツやテーマ。

4. その他の要素
リーチ数(表示回数)を広げるためには、以下の要素も必要です。

◎関係性:ユーザーがどれだけそのアカウントと関わっているか。
◎初速:投稿から早い段階で多くのアクションが集められるか。

<補足:ユーザー側>
Instagramを利用する側からすると自分の興味関心がある投稿が多く表示されるためには以下が重要となってきます。

◎利用頻度:アプリの利用頻度が高いほど、最新の投稿が優先される。
◎セッションの長さ:1回の利用で閲覧時間が長い場合、アルゴリズムはバリエーション豊かなコンテンツを提供する傾向があります。

<具体的な事例>

◎事例1: ユーザーA(短いセッション)
ユーザーAは、一日に何度もInstagramを開くが、一度のセッションは短い。
アルゴリズムは、ユーザーAがアプリを開いた瞬間に関心を引くために、以下のようなコンテンツを優先的に表示します。

・ユーザーAが以前に多くの「いいね」をしたアカウントの最新投稿
・現在話題になっている人気の投稿
・ユーザーAがフォローしている友人や有名人のストーリーズ

◎事例2: ユーザーB(長いセッション)
ユーザーBは、Instagramを開く頻度は少ないが、一度開くと長時間利用する。
アルゴリズムは、ユーザーBの興味を持続させるために、以下のようなコンテンツを表示します。

・ユーザーBの関心に基づく多様な投稿(写真、動画、リール)
・新しい発見の機会を提供するための発見タブページの推奨コンテンツ
・ユーザーBが以前に長時間閲覧した投稿に関連するコンテンツ

Instagramのアルゴリズムの主な目的は、ユーザーがInstagram上でより長く、より頻繁にアクティブであることを促進することです。
これにより、ユーザーエンゲージメントを高め、広告収益を増やすことがMeta社の狙いです。
そのため、高品質のコンテンツを優先的に表示させる仕組みが必要となり、そのルールがアルゴリズムです。

フォロワー増加のメカニズムと実践方法

Instagramのフォロワー数を増やすためには、戦略的なアプローチとアルゴリズムの理解が必要です。

1. 高品質なコンテンツの作成
高品質なコンテンツは、エンゲージメント(いいね、コメント、シェア)を促進し、アルゴリズムによってより多くの人に表示される可能性が高まります。

◎魅力的なビジュアル:高解像度の写真やビデオを使用し、視覚的に魅力的なコンテンツを作成します。
◎一貫したテーマ:特定のテーマやスタイルを決めて、一貫性を持たせます。これはブランディングに役立ちます。
◎価値提供:フォロワーが価値を感じるコンテンツ(教育的、エンターテイメント、インスピレーションなど)を提供します。

2. 定期的な投稿
定期的な投稿は、フォロワーの関心を持続させ、アルゴリズムがアカウントを「アクティブ」と認識するため、フィード上での表示回数(ホーム率)が向上します。

◎投稿スケジュール:一定のリズムで投稿を行います(例:週に3〜4回)。
◎最適な時間帯:ターゲットオーディエンスが最もアクティブな時間帯に投稿します。

インサイト上では、フォロワーの曜日別のアクティブな時間が表示されているので、参考にしましょう。

3. ハッシュタグの活用
ハッシュタグは投稿の発見性を高め、より多くのユーザーにリーチする手段となります。これにより、新しいフォロワーを獲得しやすくなります。

◎関連性のあるハッシュタグ:ターゲットオーディエンスにリーチするために、関連性の高いハッシュタグを使用します。

※ハッシュタグは、使用上30個つけることができますが、多用することで関連性が低くなります。Meta社が推奨しているのは、関連性の強い3〜5個のハッシュタグです。

4. 関係性の強化
関係性の強化はエンゲージメントを促進し、アルゴリズムがアカウントを優先するようになります。また、他のアカウントとの交流は、フォロワーの増加にもつながります。

◎コメントの返信:フォロワーからのコメントに迅速に返信します。
◎DMのやりとり:私信でのやりとりはユーザーとの関係性の強さを強調できます。
◎他のアカウントとの交流:関連するアカウントの投稿に対してコメントやいいねを行い、コミュニティとのつながりを強化します。

5. ストーリーズとリールの活用
ストーリーズとリールは、フォロワーとの関係性を強くし、アルゴリズムによって「おすすめ」される確率が高まります。特にリールは新しいユーザーにリーチする効果的な手段です。

また、リールにおいてはユーザーへの興味関心へよりマッチするコンテンツ選定のために、新たに「トピック機能」というハッシュタグに似た機能が実装されました。
こちらは、1つのリールに3つまで選択可能となっており、ハッシュタグのように自由に設定するのではなく、決められた項目から設定するものとなります。
ハッシュタグに似ている機能でありますが、この「トピック機能」はInstagram上のAIによる、より正確な投稿区分けに活用されていて、トレンドではなくユーザーのパーソナライズに合わせて、選別し適した投稿を表示される可能性を高める機能となっています。
そのため、潜在層へのアプローチ手法の1つとして期待されています。

◎共感をシェア:ストーリーズを使用して、フォロワーに日常の瞬間や舞台裏を見せます。
◎人を惹きつけるリール:短い動画で楽しく魅力的なコンテンツを提供します。

6. コラボレーションやインスタライブ
フィードやリール投稿を他の利用者と共同投稿できるコラボレーション機能は、お互いのフォロワーにリーチできるため、フォロワー数の増加に効果的です。インスタライブはエンゲージメントを促進し、フォロワーを増やす手段としてもとても有効です。

◎インフルエンサーや他のブランドとのコラボ:人気のインフルエンサーや企業コラボ投稿により潜在ユーザーを発掘しフォロワーを増加させます。
◎インスタライブ:アカウントの滞在時間が伸び、コメント欄を利用することでエンゲージメントを増加させます。

第5章:分析と改善のサイクル

第5章:分析と改善のサイクル

データに基づいた最適化は、エンゲージメントを最大化し、フォロワー増加だけではなく売上や実際の来店への効果的な戦略を策定するのに役立ちます。

重要な指標と分析方法

Instagramのインサイト機能を使用して、どの投稿が最もエンゲージメントを得ているかを分析し、結果に基づいて、コンテンツや投稿スケジュールを最適化することが重要です。

Instagramでのパフォーマンスを最大化するためには、以下の指標を定期的に計測し分析していきましょう。

1. エンゲージメント率(Engagement Rate)
エンゲージメント率は、フォロワーがどれだけコンテンツに対して積極的に反応しているかを示す指標です。これは、フォロワーの関心度や関与度を測るための重要な指標です。

計算方法

エンゲージメント率=(いいね+コメント /フォロワー数)×100

2. フォロワー増加数(Follower Growth)
フォロワー増加数は、アカウントの成長を示す基本的な指標です。どれだけ新しいフォロワーを獲得しているかを把握することで、コンテンツやマーケティング戦略の効果を評価できます。

計算方法

新しいフォロワー数 - 失ったフォロワー数 = フォロワー増加数

3. インプレッション(Impressions)
インプレッションは、投稿が表示された回数を示します。この指標は、コンテンツのリーチや表示回数を測るために重要です。

計算方法

投稿ごとのインプレッション数の合計

4. リーチ(Reach)
リーチは、投稿を見たユニークなアカウントの数を示します。これは、どれだけの個々のユーザーにリーチしているかを測定するのに役立ちます。

計算方法

投稿ごとのリーチ数の合計

5. クリック率(Click-Through Rate, CTR)
CTRは、リンクやプロフィールへのクリック率を示します。これは、ユーザーがどれだけアクションを起こしているかを示す重要な指標です。

計算方法

CTR=(クリック数/インプレッション数)×100

6. 保存(Saves)
保存数は、ユーザーが後で見返すために投稿を保存した回数を示します。これは、コンテンツの価値を示す強い指標です。

計算方法

投稿ごとの保存数の合計

7. ストーリーズのパフォーマンス(Stories Views)
ストーリーズのリーチ数、ストーリーズがどれだけ視聴されているかを示します。
ストーリーズはフォロワーとの親密度により表示回数が変わります。いいね、シェアなどのエンゲージメント数は、パフォーマンスを評価するための重要な指標です。

計算方法

ストーリーズごとのリーチ数の合計

8. リールのパフォーマンス(Reels Performance)
リールの再生数、いいね、コメント、シェアなどの指標は、リールコンテンツのパフォーマンスを評価するために重要です。

計算方法

各リールの再生数、いいね、コメント、シェアの合計

9. フォロワーのデモグラフィック(Followers’ Demographics)
フォロワーの年齢層、性別、地域などのデモグラフィック情報は、ターゲットオーディエンスの理解と戦略の最適化に役立ちます。

計算方法

インサイトのデータからフォロワーのデモグラフィック情報を確認

10. フォロワーのアクティブ時間(Followers’ Active Times)
フォロワーが最もアクティブな時間帯を知ることは、投稿スケジュールの最適化に役立ちます。

計算方法

インサイトのデータからフォロワーのアクティブ時間を確認

Instagramパフォーマンス改善のプロセス

Instagramのパフォーマンスを向上させるためには、分析だけではなく数値を元にPDCAを回していく必要があります。

【目標:毎月フォロワーを500人増やす】
という目標を立てた場合のPDCAサイクルの例

◎Plan(計画)
・フィード・ストーリーズ・リールを週4回投稿し、関連する人気ハッシュタグを使用する。
・関連性の高い人気インフルエンサーとコラボレーションする。

◎Do(実行)
・計画通りにコンテンツを作成し、ユーザーが最もアクティブな時間に投稿する。
・インフルエンサーとのコラボレーションを実施する。

◎Check(評価)
・インサイトを確認し、フォロワー増加数、エンゲージメント率、インプレッションを分析する。
・フォロワーのアクティブ時間に基づいて、最適な時間に投稿できたか。
・自社の商品・サービスのターゲットにしっかり届いているか。
・コラボレーションによる影響を数値をもって評価する。

どの投稿が最もエンゲージメントを得たのか、どのハッシュタグが効果的だったのか、フォロワーがどの時間帯に最もアクティブだったのかを予め決めておいたスケジュールで定期的に分析。

◎Act(改善)
・成功要因の強化:エンゲージメントが高かったコンテンツの要素を強化し、今後の投稿に取り入れます。
・問題点の修正:低パフォーマンスだった投稿の原因を分析し、仮説を立て見直しをします。

運用スタート時は、なぜパフォーマンスが上がらないのか、具体的に何を改善すればいいのかわからないと思います。やはりPDCAを何度も回しあたりをつけていくことしかないと思います。
初めは難しいと思いますが、問題点の原因について仮説をたてて、原因を潰していくということでパフォーマンスは徐々に向上していきます。

それでもパフォーマンスが上がらないという方は、プロの運用サポートを受けてみるのも一つの戦略です。

第6章:運用上のトラブルと解決策

第6章:運用上のトラブルと解決策

Instagramの運用においては、いくつかのトラブルが発生する可能性があります。
事前に対策を講じることでリスクを最小限に抑えることができますので、アカウントのセキュリティを強化し、コミュニティガイドラインを遵守し、フォロワーとの健全な関係を築いていきましょう。

どんなトラブルが起こる可能性があるのでしょうか。

1. アカウントのハッキング
アカウントがハッキングされると、不正な投稿や個人情報の漏洩、アカウントへのアクセスが制限されるリスクがあります。
対策:強力なパスワードを使用しましょう。パスワードは長く、ランダムな文字、数字、記号の組み合わせにして、定期的に変更することが重要です。
また、2段階認証を有効にして、ログイン時に複数のセキュリティをかけておきます。

2. 規約違反によるアカウントの凍結
Instagramのコミュニティガイドラインや利用規約に違反すると、アカウントが一時的または永久に凍結される可能性があります。
対策:Instagramコミュニティガイドラインと利用規約を定期的に確認し、違反行為を避けます。
また、著作権侵害や不適切なコンテンツの投稿を避けて、適切なコンテンツの投稿を心がけます。
Instagramはフォロワーの購入や不正な方法でのエンゲージメント増加を禁止していますので、正攻法でのパフォーマンス向上を目指していきましょう。
発信している内容に問題がないか不安な時は、設定画面から「アカウントステータス」を確認しましょう。
アカウントステータスでは、自身のアカウントやコンテンツがガイドラインに違反していないかを確認することができます。

3. フォロワーとのトラブル
フォロワーからのネガティブなコメントや、トラブルになるようなクレームが発生することがあります。
対策:ネガティブなコメントには冷静かつポジティブに対応し、炎上を防ぎます。フォロワーからのフィードバックは真摯に受け止め、改善に役立てましょう。
ただし、誹謗中傷や理不尽な要求をされる場合もあります。そのような時は、不適切なコメントやスパムをフィルタリングする機能もありますので、必要に応じて設定を行います。

まとめ

インスタグラム運用で大事なことを以下にまとめました。

■コンテンツ関連
・高品質なビジュアル:鮮明で魅力的な写真や動画を投稿する。
・一貫したテーマ:統一感のあるテーマやスタイルを維持する。
・価値提供:フォロワーに有益な情報、エンターテインメント、インスピレーションを提供する。
・ストーリーズとリールの活用:エンゲージメントを高めるために、ストーリーズやリールを活用する。

■戦略と計画
・スケジュール管理:投稿内容とスケジュールを計画的に管理する。
・ターゲットオーディエンスの明確化:誰に向けて投稿するのかを明確にする。
・ハッシュタグの戦略的使用:関連性の高いハッシュタグを使用し、発見性を高める。
・投稿のタイミング:フォロワーが最もアクティブな時間帯に投稿する。

■エンゲージメント
・コメントの返信:フォロワーからのコメントに迅速かつ丁寧に返信する。
・インタラクションの強化:他のアカウントの投稿にも積極的にいいねやコメントを行う。
・フォロワーとの交流:ライブ配信やQ&Aセッションなどでフォロワーと直接交流する機会を作る。

■分析と最適化
・インサイトの活用:インスタグラムのインサイト機能を使ってパフォーマンスを定期的に分析する。
・KPIの設定と追跡:エンゲージメント率、フォロワー増加数、リーチなどの主要指標を追跡する。
PDCAサイクルの実践:計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Act)を繰り返し行う。

■セキュリティとコンプライアンス
・アカウントのセキュリティ強化:強力なパスワード、二要素認証の導入。
・ガイドラインの遵守:インスタグラムのコミュニティガイドラインや利用規約を遵守する。
・著作権の確認:投稿するコンテンツが著作権を侵害しないように確認する。

インスタグラムの最新トレンドや機能・アルゴリズムを常に把握して活用することが大切ではありますが、Instagram運用の本来の目的はフォロワーを増やすことだけではないはずです。
フォロワーとコミュニケーションを取ることを大切にし、フィードバックや口コミ(UGC投稿)を積極的に取り入れて改善することで、集客・売上やブランディングの最大化が可能になります。
ただの情報発信だけではなく集客や売上に繋がる運用をしていきましょう。